2008年5月25日日曜日

Folklore / クラムボン



強い台風の 去ってった夜に 高いビルの上から 街を眺めてた
風はまだすこし 移り気で 去り際のタイミングを つかみ損ねてる

隣の住宅のネオンが 陽炎のように 揺らいでた
こんな景色 見たことない 見慣れていたのに

何かが変わってゆくような そんな気がした あと少しで
何事もなく消えてゆく 6月6号 あと少しで あと少しで

最終電車の低いアナウンスが いつもよりも 透き通って聞こえる
このままでは またいつものように ずっと空を ぼんやり眺めているだけ

すこし瞼 重くなって ゆっくりと目を閉じてみる
遠くで君の声がした そろそろ行かなきゃ

気圧の谷を飛び越えた そんな気がした あと少しで
気持ちがすっと軽くなる そんな気分さ あと少しで あと少しで
何かが変わってゆくような そんな気がした あと少しで
何事もなく消えてゆく 6月6号 あと少しで あと少しで

時計の針が2時を指す 気がつけば もう あと少しで
気持ちがすっと軽くなる そんな気分さ あと少しで あと少しで

強い台風の 去ってった夜に 高いビルの上から 街を眺めてた
僕はまだすこし 移り気で 去り際のタイミングを つかみ損ねてる






2008年5月16日金曜日

Water Front / Zazen Boys



深夜2.5時を照らしだす諸々の光がまぶしい
安心しきった人々の静かな寝顔
男達の汚れきった会話
疲れを知らず一晩中笑い続ける子供達の闘い
孤独に閉じ込められた野郎は一人、うなりながら泣く
男女はまぐわり、同じ動作を数万回、繰り返し続ける
高層ビルディング8659階から見下ろす夜景
美しく感じた、闇に映る光
そこは発色した油にまみれた水面
ここは水際 ウォーターフロント

深夜2.5時を照らしだす諸々の光がまぶしくて
暗闇に姿をあらわす猫と狼と猿と土偶
恋人同士がひっそりとささやく港
潜水艦が息をひそめ、その横を静かに流されていくクラゲ
誰かの悲しみが打ち震え、その振動が水面を優しく波立たせ
発色した油にまみれ浮かんだ水死体を探す捜査一課の係長が
ため息を一つもらしながら立っている水際
そうここは水際 ウォーターフロント


2008年5月9日金曜日

無題 / ビートたけし



人生に幸せなんて求めること
自体勘違いなんだよ

世間じゃよく、
どうせ死ぬんだから
楽しく生きようなんていうけど、
オイラは逆で、

どうせ後で死んで身軽になるんだから、
生きているうちにヒドイ目に会おう、
辛く生きようと思ってる。

幸せになろうなんて、考えてないね。