2006年4月19日水曜日

Mediocrite / Jules Laforgue



永遠のきらめきに満ちた無限の中、
一個の原子のように埋没し、知る人もなく孤立して、
余命数日にすぎぬ1つの塊、それは地球と呼ばれ
寄生虫を乗せ、広漠たる奈落へと飛翔してゆく。

その息子たち、青ざめて、熱っぽく、労苦に鞭うたれながら
歩んで行く。この壮大なる神秘には彼らは無頓着なのだ、
そして埋葬される仲間のひとりが通るのを見ても
会釈をし、べつに驚愕で身の毛もよだつふうではない。

その大半はただ生きては死に、地球の歴史も
永遠の栄光包まれた自己の悲惨も、
太陽が死に瀕するとき、味わうであろう己が苦悩も気にしない。

宇宙の眩暈よ、永遠にお祭気分の空よ!
なにひとつ、彼らは知ることはあるまい。しかも
どんなに多くの者が、自分の惑星を訪れもせず去ることか。


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